ライブ用のボーカルマイクは、あなたの声をステージのモニターと客席へ運ぶ「声の楽器」です。
そしてハウリングへの強さ、握ったときのノイズ、汗と衝撃への耐性という、ライブでしか分からない性能で選ぶ必要があります。
この記事では、録音の現場で音響機材を扱ってきた立場から、ライブボーカルマイクの選び方と、持ちマイクの定番5機種を解説します。
各機種には Amazon・楽天・Rock oN の3つの販売ページを並べてあるので、その場で価格を見比べられます。
読者会場のマイクがあるのに、自分のマイク (持ちマイク) は必要ですか
歌う機会が続くなら、持ちマイクは最良の投資の一つです。会場のマイクは不特定多数が使う消耗品で、状態も個体差もばらばら。自分のマイクなら毎回同じ音で歌え、音響担当への「いつもの設定」も決まってきます。衛生面の安心も、コロナ以降は無視できない理由になりました。
筆者
選び方の要点は「指向性」です
ライブマイク選びで最も重要なのが指向性 (どの範囲の音を拾うか) です。
超単一指向性は性能が高いぶん、マイクの真後ろではなく斜め後ろにモニタースピーカーを置く必要があるなど、扱いに約束事があります。
迷ったら単一指向性から始めるのが安全です。
世界の基準と、その上位
SHURE 2機種の比較
まずSM58、バンドの音量に埋もれると感じたらBETA 58Aという順番が王道です。
SHURE
SHURE SM58
★★★★★★★★★★4.5編集部の推し度
製品のポイントライブとスタジオのボーカル収音のために生まれた単一指向性ダイナミックマイクの世界標準です。声に最適化された応答特性と球形ウィンドスクリーンを備え、落としても壊れにくい堅牢さで知られます。世界中のステージで数十年使われ続け、迷ったらこれと言われる一本です。付属のマイククリップでスタンドにすぐ取り付けられます。
半世紀にわたりライブボーカルの世界標準であり続ける1本です。どの会場のPAにも「SM58の音」という共通認識があり、持ち込んでも設定が速い。最初の持ちマイクの答えです。
価格と在庫は各販売店でご確認ください
SHURE
SHURE BETA 58A
SM58の上位機です。超単一指向性で周囲の音を拾いにくく、大音量のステージでも声が前に抜けます。ロック・ポップスのバンドボーカルの定番アップグレードです。
ドイツの対抗馬 (音の細やかさで選ぶ)
SENNHEISER 2機種の比較
SHUREの頑丈な骨格に対し、ゼンハイザーは声の解像度で選ばれます。
ゼンハイザー
SENNHEISER e935
「SM58より声が細かく聞こえる」と乗り換える人が多いドイツの定番です。声の子音やニュアンスがはっきり届くため、歌の表現を聴かせたいシンガーに向きます。
ゼンハイザー
SENNHEISER e945
e935の超単一指向性版です。細やかな音の性格はそのままに、ハウリング耐性と分離が向上。バンド環境で歌の表現を守り切るための1本です。
国産の実力派
オーディオテクニカ
audio-technica AE6100
★★★★★★★★★★4.5編集部の推し度
製品のポイント高感度の新型ユニットを搭載したボーカル専用チューニングのダイナミックマイクです。高音域の立ち上がりが良く、輪郭のはっきりした抜けの良い音が持ち味です。日本語の発音や国内の現場を意識した設計で、国産ブランドのライブボーカルマイクとして支持されています。ハウリングにも配慮された設計で、小規模会場でも扱いやすい一本です。
オーディオテクニカのアーティストシリーズの超単一指向性機です。立ち上がりの速い明瞭な音で、日本の現場で語り・ラップ・ボーカルに広く使われています。国産の信頼で選ぶ1本です。
価格と在庫は各販売店でご確認ください
迷ったら、この1本から
価格は日々変動します。
各機種のカードのボタンから、Amazon・楽天・Rock oNの今日の価格を見比べてください。
ワイヤレスマイクにしたいのですが
ライブハウスや式典での持ち込みワイヤレスは、電波の免許・帯域・会場側の受信機との相性という別の課題があります。まず有線の持ちマイクで音を確立し、ワイヤレス化は会場の音響担当と相談して進めるのが現実的です。
カラオケや宅練にも使えますか
使えます。この記事の5本はすべて電源不要のダイナミック型なので、カラオケ機器や自宅のインターフェースにそのままつながります。1本で練習から本番までまかなえるのが持ちマイクの利点です。
マイクケーブルは何を買えばいいですか
XLRケーブルの5m前後が汎用です。ケーブルは消耗品なので、高価な1本より信頼できる定番を2本持つほうがステージでは安心です。
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持ちマイクは、声の一部になる道具です。
毎回同じ音で歌える安心が、ステージの余裕になります。