◆ KUON · TUNER
うなりで合わせる
二つの音の周波数が違うと、その差の回数だけ音量がゆれます。これがうなりです。ゆれが消えた場所が、合った場所です。針では分かりません。ここでは、うなりが毎秒何回出ているかを実際の音から数えます。
針では分からない理由
チューナーの針は平均律を基準にしています。ところが、複数の音が同時に鳴るときに耳が求める位置は、平均律とずれています。平均律の長 3 度は純正律より 14 セント高く、短 3 度は 16 セント低く、属七の第 7 音は 31 セント高い。全員が針を真ん中に置いた和音は、その分だけ濁ります。
純正律との差
| 音程 | 比 | 平均律からの差 | 平均律で鳴らしたときのうなり(下が A=440) |
|---|---|---|---|
| 完全 5 度 | 3:2 | +2 | 1.5 回/秒 |
| 完全 4 度 | 4:3 | -2 | 2.0 回/秒 |
| 長 3 度 | 5:4 | -14 | 17.5 回/秒 |
| 短 3 度 | 6:5 | +16 | 23.7 回/秒 |
| 長 6 度 | 5:3 | -16 | 20.0 回/秒 |
| 短 6 度 | 8:5 | +14 | 27.7 回/秒 |
| 属七の第 7 音 | 7:4 | -31 | 56.0 回/秒 |
うなりの回数は、二つの音の基音の差ではなく、重なる倍音の差で決まります。完全 5 度は 3 倍音と 2 倍音が重なるので毎秒 1.5 回。数えられる速さです。ところが長 3 度は 5 倍音と 4 倍音が重なるため毎秒 17.5 回になり、うなりというより「ざらつき」として聞こえます。3 度が合奏でいちばん問題になるのはこのためです。数えられないので、耳で消しにいくしかありません。
手順
- 二人で、あるいは重音で、同じ和音を伸ばす
- まっすぐ伸ばす。ビブラートはうなりと区別がつかない
- 毎秒何回ゆれているかを画面で見る
- 回数が減る方向へ動かす。消えたら合っている
この方法が要る人
重音を弾く弦楽器、和音を伸ばす吹奏楽と金管バンド、バーバーショップと合唱、古楽の合奏。どれも「うなりを消せ」と教えられますが、消えたかどうかを見る手段がありませんでした。
測れないこと
誰が高いのかは分かりません。大人数が鳴っている音から一人ずつを取り出すこともしません。点数もつけません。信頼して読めるのは 2 人から 8 人ほどまでです。
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