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結論:指向性ペアの定番として失敗が少ない
NEUMANN KM184 は、ステレオの指向性ペアマイクを探しているなら、まず失敗しない一本です。
低域から中域にかけてのレンジの切り替わりが滑らかで、高域はうるさくならず、弦楽器の引っ掛かりもしっかり感じられる、質実剛健なドイツらしいマイクロフォンです。
この記事では、ピアノを題材にしたマイク位置別のテストと、シルバーとブラックの選び方、購入前の注意点を解説します。
こんな方に向いています。
- セルフレコーディング用のマイクを探しているピアニスト
- 設備投資を検討している音響エンジニア
- 部活動の演奏を良い音で残したい吹奏楽部の顧問
音源試聴
NEUMANN と 180 シリーズ
NEUMANN(ノイマン)は 1928 年にベルリンで創業したドイツの音響機器メーカーで、世界初の量産型コンデンサーマイクを開発した歴史を持ちます。
KM184 は 180 シリーズの一本で、KM183(無指向性)、KM185(超指向性)と兄弟関係にあります。
アナログ時代のベストセラー KM84 をデジタル時代向けに再設計したシリーズで、マイクカプセルは KM84 と同じものが使われています。
ピアノを 5 つのマイク位置で聴き比べる
YAMAHA S400B とフィールドレコーダーの組み合わせで、KM184 を次の 5 つの位置に配置して録り比べました。
- サウンドホールの穴の上
- 中距離
- 奏者の頭上
- 低弦へのオンマイク
- ピアノのお尻側
同じマイクでも、位置によって音はまったく別物になります。
ホールでのライブ収録では「景観を損なわず、どの位置なら良い音で録れるか」を考える必要があるため、この位置別の性格を知っておくと本番で迷いません。
KM184 は指向性マイクなので、無指向性マイクに比べて残響の影響を受けにくく、セッティングは楽な部類です。
チェンバロ、馬頭琴、教会での歌曲、和楽器でも無指向性マイクとの比較を行いましたが、残響の多い場所では指向性と無指向性の性格の違いがはっきり現れます。
オフマイク(離れた位置)での性能の高さも KM184 の強みです。
シルバーとブラック、どちらを買うか
KM184 にはシルバーとマットブラックがあり、性能も価格も同じです。
「何を、どこで録るのか」で選んでください。
映像用途では、ブームスタンドではなくストレート型のマイクスタンドを使い、頭上高く上げて集音する方法が実用的です。
購入前の注意点は 2 つ
1 つ目は、カメラに直接挿さないこと。
変換アダプターでカメラのマイク入力に直挿しすると、マイクの性能はほとんど発揮できません。
マイクロフォンはマイクアンプと AD コンバーターがあって初めて性能を発揮します。
収録は専門のオーディオレコーダーで行い、カメラへの音声はメモ代わりと割り切ってください。
2 つ目は価格の変動です。
円安や物価上昇の影響で、発売当時より価格が上がり続けています。
定番マイクで流行に左右されないため、必要な人は早めに確保する方が安心です。
予算を抑えたい場合の代替候補
もう少し予算を抑えたい場合は、SE ELECTRONICS の SE8 ペアが候補になります。
無指向性カプセル(SE8 OMNI CAPSULE PAIR)に交換できる設計のため、後からシステムを広げやすいのも利点です。



