空音開発Kuon R&D
録音技術 · 2026.08.20

空間オーディオ 作り方。ブラウザだけで7.1.4や9.1.6のミックスを配置する手順

音源をスピーカーレイアウト上に配置して、空間オーディオのミックスをブラウザだけで作る手順。7.1.4や9.1.6を含む5つのレイアウトに対応します。

目次

音源を空間に配置して、立体的なミックスを作る方法です。

スピーカーレイアウトを選び、俯瞰の2Dパンナーで音源の位置を決めると、7.1.4や9.1.6のミックスをブラウザだけで組み立てられます。

この機能は Concerto の機能で、無料プレビューはありません。

空間オーディオはどう作るのか

  1. /dar-3d を開いてログインします。
  2. 音源をドラッグ、またはファイル選択で読み込みます。
  3. スピーカーレイアウトを選びます。
  4. パンナー上で音源をドラッグして配置します。
  5. モニタリングで配置を確認します。

選べるスピーカーレイアウトは次の5つです。

対応するスピーカーレイアウト
レイアウトチャンネル数
Stereo 2.02チャンネル
5.1 Surround6チャンネル
7.1.4 Immersive12チャンネル
9.1.6 Immersive16チャンネル
22.224チャンネル

パンニングでは何が起きているのか

イマーシブとは、正面や左右の水平面に加えて、頭上も含む空間全体に音を配置する方式です。

パンナーは、その配置を決める俯瞰の2D画面です。

3Dビューではありません。

各スピーカーには、ITU-R BS.2051 のラベルが付いています。

BS.2051 は、スピーカーの配置とラベルを定めた国際勧告です。

どの位置のスピーカーかが一意に分かります。

パンニングは、定電力のリングパンと高さブレンドを組み合わせた、軽量なVBAP近似です。

VBAP(ベクターベース振幅パンニング)は、スピーカーの位置をベクトルとして扱い、音像を仮想的に配置する手法です。

ここではその厳密な計算ではなく近似を使っています。

水平方向は、音源の方位を挟む隣接する2本のスピーカーへ、cosとsinで信号を配分します。

方位が2本の中間なら等分、片方へ寄れば寄った側が強くなります。

cosとsinの二乗和は一定なので、位置を動かしても音量が上下しません。

これを定電力パンニングと呼びます。

高さは、スピーカーの仰角から層を抽出し、音源の仰角を挟む上下2つの層へ定電力で配分します。

水平のリングパンと高さのブレンドを組み合わせて、立体の位置を決めるというわけです。

ファイル名から音源の役割を自動で推定し、役割ごとの既定の位置に配置します。

処理はブラウザ内で完結し、クラウド保存を選ばない限り音源はサーバーへ送信されません。

気をつけることは何か

対応するレイアウトは前述の5つだけです。

7.1.2、5.1.4、5.1.2 や任意のカスタムレイアウトには対応していません。

LFE(低域効果チャンネル)には音を送れません。

ゲインは常に0です。

読み込んだ音源はすべてモノラルになります。

ステレオのまま配置はできません。

スプレッド、オブジェクトサイズ、ダイバージェンスといった広がりの操作はありません。

作業を保存する機能はありません。

配置はメモリ内だけで保持されます。

パンニングはVBAPの近似です。

厳密なVBAP計算ではありません。

距離による音量はゲイン係数で扱い、逆二乗則の距離減衰ではありません。

空間オーディオの素材を録る側の研究は、3Dアンビエンス録音にはどのマイクアレイが適しているのか、その研究を読むにあります。

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