目次
チェロ録音は「距離」と「高さ」で決まる
チェロは楽器全体で呼吸するように鳴る楽器です。
f字孔にマイクを近づけるほど、弓の擦過音と特定の周波数だけが強調され、痩せた不自然な音になります。
まずは楽器から少し離し(50cm〜1m)、胴全体の鳴りと部屋の空気を混ぜて捉えるのが基本です。
マイキングの基本位置
ブリッジ(駒)のやや上から、f字孔あたりを見下ろす角度が基準です。
ブリッジ寄りはアタックが立ち(ソロ向き)、指板寄りは柔らかくなります(伴奏向き)。
数センチの移動で音は激変するので、ヘッドホンでモニターしながら「自分の耳で聴く音」に一番近い点を探します。
無指向性は近接効果が出ないぶん近づけられ、AB方式の間隔は30〜40cm、チェロは広め(35cm以上)が狙い目です。
マイク選び
弦楽器はショップス MK5(指向性と無指向性の切替式)が一つの頂点で、松脂の引っ掛かりまで捉えます。
予算を抑えるなら SE8 や LEWITT LCT540S も良い選択です。
無指向性のワンポイントなら、空音開発の P-86S(プラグインパワー)や X-86S(ミニXLR)という選択肢があります。
筆者がショップスや DPA を現場で使ってきた経験をもとに、その音を目標に自作したマイクです。
大きな投資の前に、まず聴き比べてみてください。
レコーダーとマイクプリ
ステレオペアで完結するなら ZOOM F3 が定番。
32bitフロートで音割れの心配がなく、素直でストレートな音です。
マルチなら F6 / F8。
マイクプリで色を足したくない透明志向なら、YAMAHA MG の2ch(MG06 など)を素直なマイクアンプとして使う手もあります。
内部がシンプルなほど音と信頼性に有利です。
モニターは必須
映像制作でマイクだけ立ててヘッドホンをしない人がいますが、それはファインダーを覗かずに撮るのと同じです。
必ずモニターしてポイントを探してください。
定番は SENNHEISER HD25、SONY MDR-CD900ST、コスパなら CLASSIC PRO CPH7000。



