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合奏でチューナーを使うなら、クリップ式を楽器に付けてください。
ブラウザやスマートフォンのチューナーは、隣の人の音まで拾うので合奏室では使えません。
理由は性能ではなく仕組みにあります。
そして、全員が針を真ん中に合わせても和音はハモりません。
これは腕の問題ではなく、平均律という目盛りの性質です。
この記事では、その理由と合わせ方をまとめます。
家での個人練習と、買う前に試したいときは、ブラウザのチューナーを開くで足ります。
基準ピッチ 442Hz、B♭管と E♭管の記譜表示、純正律の切り替えに対応しています。
登録もインストールも要りません。
クリップ式とマイク式は、拾っているものが違います
クリップ式は、楽器の管体に伝わる振動を拾います。
空気を伝わってきた音ではありません。
だから、大勢が同時に鳴らしている合奏室でも、自分の楽器の音だけを測れます。
マイク式は、空気の振動を拾います。
スマートフォンもブラウザのチューナーも、こちらです。
目の前で誰かがロングトーンを吹いていれば、その音を測ってしまいます。
合奏室で使えないのは、精度ではなく仕組みの問題です。
この違いから、使い分けが決まります。
なぜ吹奏楽は A=442Hz なのか
管楽器は、吹いているうちに管の中の空気が温まります。
温まると音の高さは上がります。
冷えた状態で 440Hz に合わせると、本番で温まったときには全体が上がりすぎます。
そこで、はじめから少し高い 442Hz を基準にしておきます。
日本の吹奏楽で 442Hz が多いのはこのためです。
合わせる前に、必ず息を入れて楽器を温めてください。
冷えたまま合わせた数値は、数分後には合っていません。
全員が針を真ん中にしても、和音が濁る理由
チューナーの目盛りは平均律です。
平均律は 1 オクターブを 12 等分した人工の目盛りで、どの調でも同じ響きになる代わりに、和音の中の音が少しずつずれています。
和音がきれいに溶けるのは、周波数が簡単な整数の比になったときです。
これを純正律といいます。
平均律の目盛りとの差は、次のとおりです。
1 セントは半音の 100 分の 1 です。
つまり、長三和音でいちばん上に乗る長3度の人は、チューナーの針を真ん中にしてはいけません。
14 セント低く取ったときに、和音が溶けます。
これが「全員チューナーで合わせたのに、合奏するとハモらない」の正体です。
チューナーが壊れているのでも、誰かが下手なのでもありません。
合わせる順番
順番を変えるだけで、同じ練習時間でも結果が変わります。
3 度を針で合わせないことが要点です。
純正律に切り替えられるチューナーなら、主音を指定すると目盛りのほうが動くので、針を見たままでも正しい位置が分かります。
移調楽器の表示をそろえる
B♭管のクラリネットやトランペットが実音の B♭ を吹いたとき、画面に「B♭」と出るか「C」と出るかは設定で変わります。
部の中でばらばらだと、指示が通らなくなります。
部として、実音で言うのか記譜音で言うのかを先に決めてください。
決めてから、全員のチューナーの表示をそろえます。
楽器ごとに、ずれやすい場所は決まっています
どの楽器にも、構造から来る癖があります。
奏者の腕ではなく楽器の側の事情なので、知っていれば先に手が打てます。
金管の抜差管は、飾りではありません。
構造上どうしても合わない運指を、その場で直すための仕組みです。
使っていない部員がいたら、まずそこを教えてください。
木管は、楽器の温まり方が音程に強く出ます。
冷えた状態で合わせた数値は、合奏が始まると使えません。
クリップチューナーの選び方
見るところは 4 つです。
針がふらつく原因は機種だけではありません。
演奏者の音そのものが揺れていることもあります。
まずブラウザのチューナーで自分の音の揺れを見てから選ぶと、どの程度の精度が要るかが分かります。
家では、ブラウザで足ります
一人で練習するときは、空気の音で測って問題ありません。
KUON TUNER なら、基準ピッチを 442Hz にし、B♭管の表示に切り替えて、そのまま使えます。
平均律、純正律、ピタゴラス音律を切り替えられるので、和音の中での正しい位置も確かめられます。
基準音を鳴らし続ける機能を使うと、うなりで合わせる練習ができます。
針を見ずに、音の揺れが消える位置を耳で覚える練習です。
合奏で効くのはこちらです。
複数人でうなりを数えるときは、合奏の画面を使うと、毎秒何回ゆれているかと、それがセントでいくつぶんのずれにあたるかがそのまま出ます。
ブラウザのチューナーの仕組みそのものはオンラインチューナーの仕組みと選び方にまとめています。
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